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1929年の世界大恐慌の勃発

1929年の世界大恐慌の勃発に先立って、見落とせない2、3の点があります。第1は、1920年代のアメリカは、フォードのT型車に代表されるような“大量生産の時代”を迎えていたことです。チャーリー・チャップリンの映画『モダン・タイムズ』(その初公開は大恐慌の後ですが)が描きだす、オートメーション化された流れ作業、機械の歯車のように単純作業をする労働者群によって、アメリカ産業は“繁栄の時代”を謳歌します。また一方では、大量生産に対する大量消費も盛り上がり“消費は美徳”といったムードが広がりました。しかし、その中で、所得格差も拡大し、農業は慢性的不況に直面するなど繁栄の背後では大恐慌への道に一歩ずつ近づいていったのです。第2は対外政策です。アメリカの主導で開かれた1921年のワシントン軍縮会議では、海軍力の制限とともに、9力国条約が締結されたことが重要です。これは先に触れたアメリカの“中国の門戸開放政策”が世界の主要9力国で認められたことにほかなりません。この結果、アメリカは、日本の中国におけるその後の行動を、9力国条約違反と非難する根拠を得たわけです。遺憾ながらその後、間もなく満州事変が起こり、日本は第二次世界大戦への道を突き進むことになりました。

豊かな暮らしを実現するには

豊かな暮らしを実現するには、法律の運用でも消費者の立場が尊重されるようにしなければなりません。とりわけ、大店法と独禁法の運用には内外から不満が高まっており、新たな対応を迫られています。大店法は「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」といい、名前の長さに比例して、調整の結論が出るまでに時間がかかることでも有名です。旧百貨店法を土台にした大店法は、スーパーなどが売場面積が500平方メートルを超える大規模小売店舗を建設する場合、出|店先の商店街と事前に訓整するように義務づけています。大きなスーパーができれば、そこへやってくるお客が増え、地元商店街も潤うという見方はありますが、大型店にお客を取られると心配する商店主も少なくありません。両者の利害を調整するための大店法は、消費者の利益も配慮するように求めていますが、調整の過程では商店街の利益が優先されがちです。話し合いは長びき、出店表明から営業開始までに何年もかかるようになりました。問題があっても、外圧が加わらないと腰を上げないのが日本のお役所です。日米樹造協議で、アメリカに「外国の流通企業を排除する不公正な法律」だと激しくかみつかれ、やっと法律を改正すると約束しました。

最近日本で話題になった「ヒルズ族」と「ネットカフェ難民」

経済のグローバル化によってかえって貧富の差が拡大したという意見があるいっぽう、国際通貨基金(IMF)はこれと異なる見解を示している。貧困層をふくめたひとり当たりの所得の絶対額は年々増加していて、貧困層の生活はじょじょに改善されているというのだ。世界銀行もまた、1日2ドル未満で生活している貧困層の割合が、1981年の67%から2004年の47%に減少したことをあげ、貧富の差が縮小していることを指摘する。これらの発表に従えば、世界のなかでもっとも貧しいとされる人々は、確実に減っていることになる。ところが、こうした国家間の貧富の差とは別に、新たな格差問題が生じている。最近日本で話題になった「ヒルズ族」と「ネットカフェ難民」のように、同じ国内に住んでいる人々の間で格差が広がっているのだ。この国内での格差拡大は日本に限った現象でなく、世界の国々で起きている。


日本全国暮らしの総合ガイド

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